真空管アンプの健康診断。 以前に真空管アンプの無料健康診断をしていました名残です。今は時間の都合上受付をしていませんが、参考になればと残して置きます。 ただ、時間が取れれば受け付けたいと思いますので メールにてお問い合わせください。無料です。 Soundtrack HIFI−300BV(2A3シングル)の健康診断です。 |
ロシア製でしょうか、1枚プレートの2A3です。まずはヒーター電圧を測定、2.7V/ACでした。 プレート電圧は320Vシングルでは高過ぎますが、いまの2A3は大丈夫なのでしょうか。 歪み率を見てみます。 8W−13% 7W−7.9% 6W−6.5% 5W−5.7% 4W−4.7% 3W−3.7% 2W−2.8% 1W−1.8% 0.5W−1.3% 出力がとれています。電圧が高いせいでしょうか。 周波数特性も取りましたが低域と高域に山が出来ていました。後でわかったのですが ボリュームの位置で低域と高域を強調しているようです。 許可を得て分解です。 |
コンデンサが浮いていましたのでシリコン接着剤で止めておきます。 電源トランスにも、出力トランスのも2A3のメモ書きがありましたので2A3で間違いないようです。 依頼者様と相談して古い2A3でも使えるよう自己バイアスにすることにしました。 |
Siemens のビンテージコンデンサがありましたので使います。巻き線抵抗は手持ちの中古品です。 普通は750Ωですが電圧が高いので880Ωとしました。 |
バイアス電圧51Vでした880Ωですので58mAです。 (321v-51v)x58mA=15.66W 最大損失を少々超えますが最近の球でした大丈夫でしょう。 |
再度測定のし直しです。ところが周波数特性が山があったり、低域が100Hzで切れてしまったりで とれません。よく見るとボリューム基板にコンデンサやら抵抗が。コンデンサを取り外しボリュームにジャンパー してしまい、ボリュームのみの基板に。ついでに左のトーンコントロールらしき物も外してしまいました。 これでフラットです。 苦労の末とれた特性です。 ![]() ![]() |
残留ノイズも1.5mV以下になりましたので問題ないでしょう。 周波数特性も−3dBで20Hzから25KHz位でした。NFは3.5dBかかっていました。 |