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2A3PP 2006/12/01

 プッシュプル用トランスを入手しましたので、2A3で作ってみました。今回も46アンプと同様な回路で出力管は差動回路に しました。46アンプ以上と期待しましたが、今回は立体感のないつまらない音でした。NCー10の音だよ、とも言われあきらめかけましたが、古い本にトランスに電流を流さない方法が あったのを思い出し変更してみました。本にはクラフ式と書いてありましたが、要はコンデンサを通してトランスを接続します。 わらをもすがる気持ちでしたが、驚きの変身となりました。全くさえない中域が前に出て、立体感も十分です。友人に300Bs と比べてもらいましたが、艶はかなわないものの力強さは2A3が勝ると評価をいただきました。
 問題点もいくつかあります。低域の特性が50Hzで持ち上がり一気に下がります。コンデンサの容量を大きくすれば改善できましが、 Aeroliteのオイルコンデンサも音質改善におおいに寄与していると思われますので音質優先でこのままにします。
また、特性が左右違うのも球のせいでどうしようもありません。NFを掛ければ改善しますが、これもやめます。
 今回もビンテージのハンダと線材を使っています。ハンダはALPHA ACID-COREスピード感のある音が得られます。 線材は4種類使っています。AC周りは定番になりました1943年製GEの14AWG。グランド線は今回信号線が太いので同じ物でも良いのですが1942年製PhelpsDodge,17AWGエナメル単線にしました。 信号線は1942年製GENERAL CABLE,18AWGブラックエナメル単線、ヒーターには1950年代WEのスズメッキ単線と使い分けています。絶縁チューブも石油系をやめてコットンのチューブを使ってみました。
2A3はSovtek、ロシア製です。5U4GもSvetlana、ロシア製です。6SN7は手持ちにGEがありましたので使っています。


2A3pp



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 トランスはタンゴ製FX−40−5、MX−280、NC−10、タムラ製A−396
抵抗はAllen Bradley、Dale製金属皮膜抵抗、ブロックコンにMallory、オイルコン0.33/600VでAEROLITE、AEROVOXと書いてあります。
線材は4種類使っているためまとまりは悪いのですがそれなりに考えて配線をしました。

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